ラム or ラム

「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守

2009年08月10日 07:00

まぁ、普通こんな言葉がフライトアテンダントの口から出て来てはいけない

と思うのですが、でもこれは事実。そういうことがあったのです。

僕らの経験から中東のエアラインにそういうことが多いような気がしますが、

でもそれも一概に言えないので、ここでは言いきりません。笑



あれは、エジプトのカイロからロンドンに向っている時の朝食でした。

だいぶ中東の食にやられた胃の状態で機内に乗り込んだ僕らは、機内の朝食を

楽しみにしていました。

座席を後部座席に取ったのが良くなかったのかもしれません。



フライトアテンダントが前列の方から「チキン or ラム?」と聞いてどんどん

サーブしてきたのです。

しかし!あってはいけないことが起こりました。



僕らの2列前で「sorry, lamb」に変わったのです!





by Here On the Road"Malaysian Airlines dinner"on Flickr's CC




え、つまり。。。。



選べない。。。。。そうなんです。どうやらチキンは人気だったようで、

なんとも残念なことに、ラムだけが残ってしまったのです。

残り物には福があると誰かが言っていましたが、ん〜。そんなことはないなと

思いました。笑



まぁ、でもこのぐらいのことで驚いては地球一周はやっていけません。

僕らは、煙たいカイロの街で鍛えられた胃にさらにラムを入れていくことに

なったのです。選べないことの不自由。でも食べられることの素晴らしさ。

同時に感じられる地球一周の旅で一番鍛えられたのは、「柔軟性」なのかも

しれません。



時々、「松川さんは怒ることってありますか?」と聞かれます。

いや、っていうか、毎日怒っているような顔はしていますが、みなさんから

見ると、あまり怒らない人に見えるようなんです。



なんでもかんでも柔軟には受け止められませんが、正直、日本以外の旅で起きた

あの出来事は、なんでもありなんです。なので日本で起こることは、まだまだ

可愛いもので、あまり僕にとっては重要ではない部分があるんです。



「ラム or ラム」の現実を受け止めなければ、食えないという事実。



僕のこれからの生きるベースになりそうです。



もちろん、クオリティーの高いものは好きです。

でも、食べなきゃいけない場面でのそれも好きです。



これまでの自分にはない僕が旅の後から僕の中に棲むようになりました。



旅は自分を良いようにも悪いようにも変えるかもしれません。