あれは忘れもしないアメリカ・オレゴン州で、知り合い訪ねてポートランド大学に
行った時のこと。
図書館の入り口で、何やら人だかりができている。
何だろうと思い近づいてみると、南米系の男の人数人とアメリカ人女性が数人、
なにやら盛り上がっている様子。
「どうしたの?」とアメリカ人女性に聞くと、
「図書館の中で南米系の男が私の友達を口説いてきたの。口説いたのは
良かったけど、言葉が通じず、でも彼女はまんざらでもないらしく、仲を深め
ようとしているみたいなんだけど、スペイン語と英語の恋愛通訳を探してい
るの。あなたできる?」
と言ってきたのです。
この二人どうやら、完全にルックスだけで相手を選んだようです。
(ありえね〜)
へ〜。言葉が通じない恋愛。。ってか
「自分たちで乗り越えられるでしょ。愛があれば。。。」
は〜。お熱いこと。。。勝手にしろ(笑) と思っていると、
なんか嫌な予感がして、その場を立ち去ろうとしたら、南米系の男がアメリカ人
女性と話している僕を見て、さらに僕の顔をのぞきこみ、
「アブラール エスパニョール?」(スペイン語できる?)
と聞いてきたのです。
僕は思わす、顔を反らせながら、手を振り、「NO NO〜」と答えてしまいました。
「しまった。。。」
大学の授業で少しぐらいはかじったことのあるスペイン語がなぜかこんな時に
限って聞き取れてしまった。
しかも、俺。顔が南米系だった。忘れてた。。
結局、恋愛通訳を担当させられることになり、次のデートの約束を通訳入りで
取り付けさせられ、二人はいうまでもなく仲良くなっていったのでした。
それだけだったらまだ良かったのですが、ことあるごとに僕の滞在先に電話が
あり、緊急通訳することになったり。(笑)
いちいち呼ぶのが面倒くさいから、デートに同行してくれ。とまでお願いされ、
「でも、少し離れて歩いてね。」とまで言われ。(笑)
僕の専属恋愛通訳はハチャメチャな展開になっていたのです。
でも結局、二人はそれをきっかけに言葉を覚え始め、二人の心を通わし
いい感じになっていったのです。
南米系の男の名前は「マルティン」。
後日、僕にわざわざお礼を言いに来ていました。
その時、僕はマルティンに「ところでマルティンはどこの国から来たの?」と
聞くと、
マルティンは
「オンドゥラ」
と答えたのです。
学生時代、地理の成績だけは良かった僕ですが、「オンドゥラ」が分かりませ
んでした。
マルティンと僕の間の溝が少しだけ開いた瞬間でした。
彼女とは仲よくなったのに??(笑)
みなさんは「オンドゥラ」って国どこにあるかわかります?
今度調べてみてください。言葉のマジックで意外と苦戦しますよ。
わかった方はメールください。笑