7年後にわかるサンタの存在

「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守

2007年12月25日 07:00

クリスマスの思い出と言えば、7歳の頃。ちょうどハワイの病院にいた時の頃です。





by ^riza^ "Listening To The Sound of Peace Under The Sunset" on Flickr's CC



もちろんアメリカのクリスマス演出と言ったら、それはもう盛大で、七面鳥やら、特大ケーキ、

病院中もデコレーションずくし!



夕方頃から、街中にクリスマスコスチュームを着た人があふれ、その時を祝うクリスマス

ソングが流れているなか、病院の中にいる僕らさえ、その雰囲気を満喫していたのを子供

ながらに覚えています。



病院が子供病院だったので、よりいっそう雰囲気作りに力を入れていたのかもしれません。



病院にいたのは世界中から来た体に何らかの障害がある子供たちで、アメリカ以外の国から

来た僕らは「クリスマスって何?」というところから教わりました。

しかも小学校の授業のなかでそれを教えてもらったのでした。



もちろんイブの前に子供たちはサンタさんにお願いごとをします。



僕キッズ:「ゲームウォッチがほしい!」

中国人キッズ:「中国に帰りたい!」

ニュージーランドキッズ:「ラグビーの試合を見にいきたい!」

タイキッズ:「アメリカに住みたい!」

イタリアキッズ:「ジェラートが食べたい!」

ケニアキッズ:「ケニアいもが食べたい!」

トンガキッズ:「大きな魚が食べたい!深海にいるんだぜ」



みんなの願い事は全部自分勝手で、サンタさんには届かないようなことばっかりでした。(笑)



さぞ病院のスタッフサンタは子供たちのワールドワイドな注文に困ったことでしょう。



25日の朝。



お願いしたことが叶わないながらも、プレゼントをもらって、とりあえず喜んでいる僕らとは別に、

一人だけとても喜んでいる子がいました。



9歳の女の子で

「We are the worldという曲がほしい!」とお願いごとをした子でした。



カセットテープに一曲だけ入っていて、コピーの歌詞付きで、ケースにはリボンとサンタからの

メッセージが添えられていました。



正直、僕らはなぜ彼女の願いごとが叶ったのか分かりませんでした。


みんなで何でだろう?と子供談義をしてみましたが、さっぱりわかりませんでした。

看護婦さんに聞いて見ましたが、英語が難しいというのに加えて意味不明でした。





あれから、7年たったある日、、、、、、

僕が中学生のころ、授業であの曲のことを学びました。



その時、ふとあの女の子のことを思い出しました。



あの女の子。東ドイツから来た子だったのです!



東ドイツといえば、当時西ドイツと分断されていた国です。

自由のない国だと聞いています。



女の子がサンタからもらった「We are the world」を思い出し、授業中に一人で

じ〜んときました。



今は統一されて自由を得た東ドイツ。



もしかしたら、

サンタはいるのかもしれません。。。



何年もかけて信じたサンタの存在でした。









関連記事