甘いワキ(おえっ)

「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守

2008年02月15日 07:00

大学生の頃、語学オタクだった僕は、何かにつけて言葉を習得したがっていました。



これがまたひどくて、「そんなにやらなくてもいいじゃない?」というぐらいのもの

だったのです。



月曜日は英語、火曜日はスペイン語、水曜日はフランス語、木曜日は韓国語、

金曜日はまた英語と誰がどう考えてもおかしなスケジューリングで語学を学んで

いましたが、案の定。どれも完璧にマスターすること無く、中途半端な状況で

今日まできてしまったのです。



欲張るものではありません!笑



その学生時代のある日、「沖縄・空手古武道選手権大会」の語学ボランティアの

お手伝い募集がありました。



僕は迷わず、応募。すぐ申し込みました。



英語はある程度できるので英語で登録し、でも挑戦も兼ねてフランス語

(ビギナー登録)をしたのです。



でも世の中そんなに甘くはありませんでした。



大会ボランティアでは、沖縄の空手師範たちが海外からの空手家たちに空手の

技を教えると同時に神髄までを伝えようというそれはそれは高度なものだったのです。





by blmurch”Karate warmups”on Flickr's CC



師範たちは1つ1つ型のチェックをしながら、技を伝授し、まるで「空手とは何か?」と

心で叫んでいるかのように海外の選手たちに気合いを入れていました。



その時に、そばにいて、先生たちが話す言葉を海外の選手に通訳するという

ボランティア内容だったのです。



まぁ、あまり人様に自慢できるほどのものではないですが、フランス語も当時は

勉強真っただ中だったので、なんとか、本当になんとか、という感じで乗り越えた

のでした。



通じた時のあの瞬間、最高でした。習ったことが人に通じた時の感触というのは

語学オタクにはたまんないのです。笑



しかし!油断していました。

英語のほうがフランス語よりもまだいい!と思っていた僕は、英語圏の選手たちに

通訳することを難しく考えていませんでした!



空手の先生が海外選手に向かって一言叫びました。



「おい、君、君の型は脇があまい!!!!!」



海外選手はアメリカから来た人でした。



さ、通訳の大事なオシゴトの出番です。

しかし、先生は「脇があまい!」と言っています。



今、英語に訳さないといけないのは、「脇があまい!」です。



「脇」=under arms、あまい=「sweet」



脇があまい=「Under arms are sweet」(爆笑)



まさかね!素人が考えてもわかるもの凄い訳です。というか恐ろしい訳です。



「脇が甘い」わけがありません。(笑、オエッ)



通訳としては、ホンの一瞬の間の出来事でした。頭の中が大パニックでした。



助けて〜、戸田奈津子さ〜〜〜〜ん。と何度も心のなかで叫びました。笑



「Under arms are sweet」絶対にそんな訳はありません。地球温暖化が突然

止んでもそんなことはありません。



「あ〜、どうしよう〜、どうしよう〜」と平然とした表情で1秒間深刻に悩みました。



困りに困った僕の口から出た言葉は、他の表現に交えながら、どさくさに

「You have to make a basic movements smoothly and quickly」

と言っていました。



みなさん、さら〜〜〜と、聞き入れてくれていました。



顔をしかめることもなく、みなさんとてもスムーズに聞いてくれました。

ですが!あの訳は果たしてどうだったのか?と7年以上もたった今だに疑問なのです。



というか通訳の神様に懺悔をしなくてはいけません。笑



「脇があまい!」未だに謎です。

果たして本当に「脇は甘い」のでしょうか?笑



誰か英語のプロフェッショナルの方いましたら、お願いします。



勉強不足な僕に教えてください。



旅中にこんな表現を使うことはありません。例え地球一周したと言っても、

こんな言葉を習得するチャンスなんかありません。

そういう意味では、あのほんの1秒間にもの凄い学びのチャンスはあったのかも

しれません。(笑)



今頃になって気がつきました。



覚えておくと損はないような気がするのです。誰か教えてください!

そのお礼に、僕らからお得な旅情報を提供させていただきます!










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