一度だけ歩いて国境を渡ったことがあります。
それはアメリカとカナダの国境でした。
もう何年も前の話になりますが、シアトルに行った時のことです。
せっかくなので、「カナダまで行こうよ!」ということになり、お隣の
バンクーバーまで向かったのです。お隣とはいっても車で4〜5時間もかかるような
ところでした。
厳密に言うと、車で国境ギリギリまで行き、そこから何歩か歩いて国境を越えた
ということになります。笑
でも島国出身の僕らには、その「歩いての国境越え」がとても新鮮に感じるのです。
大陸を渡った感というか、足が国境にまたがったという感じが感動的なのです。
ハイウェイには大きく「CANADA IMMIGRATION」と書かれていて、もちろん車に
乗ったままそのエリアに入っていきます。しかし、途中で降ろされ、何やら事務所の
ようなところに連れて行かれ、そこで入国の手続きとなるわけです。その何メートルか
先に白いラインが書いてあって、そこからがカナダとなっていました。
夢を打ち砕いてしまいますが、「ただ白線を越えるとカナダです」当時はもの凄い
興奮しました。体がカナダに入った!国境を越えたぞ!とまるでエベレストでも
登頂したかのような勢いで表現したものでした。
by superfem”Isaac strolling the Mexico/US border”on Flickr's CC
なんだかワクワクしました。アメリカからカナダに入った瞬間、フランス語の表記が
少しずつ目立ってきました。それももっとドキドキしました。
ある意味、僕ら旅人にとって、そのビヨンド ザ ボーダーは、自分を大きくしてくれる
ことを実感できる瞬間でもあるのです。
しかも自分の足で越えると、2つの国にまたがった!ということで気が大きく
なったつもりになるのです。
その時に、これまで考え込んでいたことの小ささに気がつき、今、自分が何かを成し遂げ
ようとしている時の瞬間が流れ、実感としてわき、地球の大きさを感じるのでした。
本当に地球という生き物は不思議です。
大きな心で僕らを暖かく受け入れてくれます。僕らが地球に住むメンバーだから
なのでしょうか?理由は分かりませんが、その規模の大きさを見た時に、僕らの気持ちも
大きくなり、心が成長し叫ぶのかもしれません。
旅をしていると、地球に大自然の雄大さを見せつけれられ、心が洗われることがあります。
なので、僕らは地球一周の旅をアドバイスする際には可能な限り世界(自然)遺産を
見に行くように言っています。
感動が倍なのです。
せっかくなので、歩いて国境を渡ることにチャレンジしてみてください。
きっときっと、あなたもその感動を心に日本に帰国するはずです。
旅を出発する前に、思わず保守的な気持ちになるのは分かりすが、一度はそういう
体験をしておくことをお薦めします。
将来のためにね。