僕らは夫婦そろって南太平洋の島がとても好きなんです。なぜか?って?
理由はわかりません。なんとなくです。なんとなく好きなんです。
沖縄に住んでいるので、「十分南でしょ?」と言われてしまいそうですが、
でもやっぱり南が好きなんです。もっと南が。
「あ、なんかいいな〜」と思った瞬間が旅の中でもありました。
あれは11月30日頃、とある南の島の港に降りたった時のことです。
宿をやっと探し、さぁこれから島を探検だ!という時にたまたま通りかかった
島の人に時間を聞きました。すると、
「太陽見たらわかるよ。明るい。昼だよ。日本人よく時間気にしているね。」
だって。
沖縄人の僕でも、「な、なんかいい。この緩さ。」「なんくるないさ〜」
よりも何百倍もいいと思ったので、ウチのまぁみは本土出身なので、
おそらくもっといいと思ったと思います。
by 710928003"Local Yali Tribeman Baliem Valley - Papua"on Flickr's CC
南太平洋の島々の人達のものの考え方の1つに、「文明社会って本当にいいのか?」
というとてもいい意味で懐疑的なものがあります。
彼らは、僕ら日本人を含む西洋人、文明の利器に頼って生きている人間を総称して、
「パパラギ」という言い方をします。
彼らはパパラギをこう見ています。
「パパラギたちはいつも時間と言う大蛇のようなものに巻き付かれている」
「俺たちのような澄んだ目は、パパラギたちの子供にしかないんだよ。」
「パパラギたちの目はみんなかすんで魚のウロコを目に入れているんだ。」
「お金という石みたいなものを持っていて、それで人生が決まるんだよ。」
「パパラギは食べ物を将来のために穫らないという計算ができないだよ。」
この他にもパパラギをネシア系の人たちがどうみているのか?沢山あるのですが、
挙げると切りがないんです。世の中を違った角度からみるというのはとても大事な
ことです。思わず僕らは世界中で高度な技術と文明の中でとてもレベルの高い生き
方をしていると思ってしまします。しかし、ネシア系の人たちからは、さっきの
ように見えたりするわけです。さっき挙げた5つはまったく図星です。
僕らは否定できないと思います。
ネシアの島々がやっぱり好きです。だからといって僕らは上半身服を着ずに日本で
過ごすということはしません。現実にも適応すべきだと思っているからです。
でも、なんとなく、変な気持ちがするのは僕だけではないと思います。
これだけの暑さのなかで、スーツを着て仕事をする。汗が臭うかもしれないから
デオドラントをつける。靴を履くから、靴下を履く、汗を吸収させるために靴下を。
でも、結局蒸れて痒くなる。薬をつける。薬が売れる。
さて、こんなライフスタイルっていつの時代まで持つのでしょうか?
日本がクールビズという名の「ネシア服」を採用した流れをみていると、
もしかしたら、ネシアの島々の人たちがむしろ高度文明なのでは?とさえ思って
しまいませんか?