今では恥ずかしい話「恥話」の1つになってしまいますが、実は高校を卒業し
ハリウッドの映画学校に通うつもりでいろいろと準備をしていたのです。
そのぐらい僕の心はハリウッドに向いていました。
結局、家庭のいろんな事情によって、ハリウッド行きを断念することになりましたが、
少し興味のあった銃社会を垣間みることだけは別の形で実現しました。
僕らがロサンジェルスを旅した時のことです。
宿の広告に「ロサンジェルス ガン クラブ」とあるのです。光がそこに当たって
いました。まさか!いやそのまさかのまさかです。気がついたら僕はそのガンクラブ
の入り口に立っていました。ロス在住の人には何か特別なの?と言われてしまいそう
ですが、バッティングセンターのように銃を撃って確かめられるレンジがあるのです!
超ワクワク、でも不安な気持ちでいっぱいになりました。でも足がそこに向っていた
のです。ガンクラブの中に入ると、カウンターオジさんが立っています。
オジさんの背中側に並んだ銃を見ていたら、「いらっしゃい、今日はどんな銃で
撃ちたいかい?」と言われました。衝撃の一言です。撃っていいのね?
値段表をみたら、50発で30ドル!これじゃ本当にバッティングセンターです。
by Kr. B."In-face"on Flickr's CC
レンジには耳を守るためのヘッドフォンみたいなものをかぶった人がたくさんいます。
僕はビジター用の銃と、回転式に弾を込められるレボルバーを貸し出してもらい
ました。ビックリしたのは銃を選ぶ時に、衝撃を味わいたい銃、正確性を求める銃、
衝撃を最小限に押さえた銃など、まるでシェイクのフレーバーを選ぶかのような
感覚でスタッフが薦めてきたことです。
まず、僕の人生の中では絶対にあり得なかったことです。それが目の前で起こって
いたのです。銃の狙い撃ち?もちろんそれは悲惨な結果でした。
紙でできた人型のターゲットが出て来て、それを狙うのですが、よくありますよね?
テレビや映画などの警察が訓練するようなあれです。銃の衝撃を押さえるのに
必死で狙いどころではありませんでした。
レボルバーであの衝撃ですから、ライフルなんかだとどうなるんでしょう。
あれからです。映画の見方が変わりました。銃撃シーンなどを見ていると
あり得ないことが起こっているのです。マトリックスは仮想なのでまだ良い
として、ターミネーターのシュワルツェネガーがバイクに乗りながらライフル!
というのはあり得ないのです。まぁ、そのぐらいパワーマンだということだと
思うんですけどね。
現実を見るという意味で、そういう経験は必要かな?と個人的には思います。
もちろん安全な形ですよ。命の尊さを知る絶好の機会になると思います。
僕はあれから銃社会反対の声を上げるようになりました。あのレンジは
そういう施設であってほしいものです。