僕の友人たちが時々日本に来るのですが、
彼らにはこの日本で奇妙に見えるものがあるそうです。
それはやたらと、欧米化した物事です。例えば街中の看板などはもちろんですが、
特に顕著なのはメディアの中の欧米化です。
バイリンガルDJが日本語で話しているかと思えば、
いきなり英語で「alright! We back to the music〜」と叫び始めたりしますよね?
まさにあれです。
僕も先日、地元のFM放送を聞いていて、特に週末が多いのですが何やら外国人風なDJ
がでて来てそういうパフォーマンスをしていたのです。
まぁ、ある意味とてもインターナショナルな雰囲気が出来ている国ですが、でもでも
少し保守的な見方をすると、なんとなく強引な感じもするのです。もう少し日本風でも
いいかな?と思ったりするのです。
なんとなく欧米化しすぎているような気がしませんか?
by Penningtron"Fucci on the Decks"on Flickr's CC
あの、、これは誤解しないでほしいのですが、日本風というのは「泥臭く」という
意味ではありませんよ。
僕が普段から熱く語る国際化とは全くをもって反対なことを言ってしまいますが、
もう少し地元っぽい感じをクールに出してもいいような気がするのです。
例えば、BGMに大正琴が使われたり、尺八がどこかで効果音的に使われてみてもいい
ような気がするんです。
あの、ここで重要なのは中途半端な感じではなく、本格的にということです。
もっと分かりやすくいうと、抹茶アイスクリームをファンキーに食すとかではなく、
せっかくなので、抹茶最中を格好よく食べましょうよ。ということです。
興味深いことに、僕らは旅をしていると、外国のいかにも外国な雰囲気な部分に惹かれ
ていくのです。ベトナムでいうと、大都会のホーチミンではなく、その逆のハノイ、
もしくはベトナム戦争で揉める前のいかにもベトナムらしい雰囲気の残るホイアンなん
かを求めて行くわけです。インドでいうと、西洋化が進んだ商業的なムンバイではなく、
南インドのスリランカ寄りのエリアということになります。
だから、僕らはヨーロッパの街に感動するのかもしれません。
逆の目を持つと、外国人のみなさんは超日本的な部分に憧れて日本にやってくるわけ
です。京都が人気ですよね?
沖縄で言えば、もはや那覇新都心何かには魅力がないということになります。
石垣や竹富島が人気なのもそうなのでしょう。
そうやっていろいろ考えていると、僕らをとりまく環境、これは話が戻りますが、
もう少しラジオのDJが和風な感じ、沖縄で言えば、沖縄風な感じを出してもいいの
かな?と思います。
沖縄では某局のアナウンサーが「かりゆしウェア」を着てニュースを読みますが、
沖縄独特のスタジオセットが弱いのでは?ということになります。これはこれからの
課題になると思います。
ラジオとなると、音や言葉だけの表現になるので、より気を遣う演出が必要になります
よね?きっと。
うちなーぐち(沖縄方言)で話せばいいということでもないような気がするのです。
なぜか泥臭い演出になってしまう沖縄方言を使った番組。DJ、いや語り手たち。
彼らがそれを意識したり、制作スタッフが細かく考え始めた頃に本当にこの国やこの
島の良さが出てくるのかもしれません。少なくても彼らは多くの人に影響を与えられる
表現のリーダーですからね。
その感覚を身につけるために、どっぷり外国の雰囲気につかれる場所へ旅行することが
重要になると思います。具体的に場所を言うと、西洋という意味でのヨーロッパではな
く、とことん地元の良さを突き詰めた欧州へです。モロッコのフェズもいいと思います。
リオデジャネイロも雰囲気たっぷりです。
本物DJが再びラジオDJが注目を浴びるような時代が再来してほしいです。
以前は小林克也さんのような「和」も「洋」も分かるDJが多かったんです。
僕が尊敬しているDJは「和」も「洋」も「中」までも分かる人で、彼のような人が
メディアをリードしていくべきではないのかな?と思ったりしています。