2008年01月15日

故郷が無くなる日

昨日のアルゼンチン話題で思い出したことがあります。


僕らがアルゼンチンに着いた時、体が絶不調でした。

ぺルーから食あたりが僕らを悩ませていて、しかも、そんな中、真夜中の飛行機に

乗るという状況だったのです。



通常だと、現地に入るといろんな生活調査のため宿に入った後、市場に出かけたり

するのですが、この時ばかりは全く動けず。着くやいなやベットにバタン。

しかも朝到着したんですよ。空港に朝8時ごろに到着し、午前11時にはバタン!

という感じでした。



アルゼンチンでは友達に会う約束もしていたのですが、これがこういう状態だったので、

実現することもできず。その友達にはとても申し訳ないことをしてしまいました。

不調のあまりに宿を出ることがやっとだったのです。



僕ら二人はアルゼンチンにいる時間を「体を休める時間にしよう」と決めたのでした。



到着した次の日の朝。僕らは宿の朝ご飯を食べようと食堂に行きました。

宿の朝食は、とても簡単なものです。ジャムやバターを塗るトーストにコーヒー

という感じのものです。僕らは体力を維持しないといけないので、とりあえず

口にしていました。



すると、隣にいた人が僕らに話しかけてきたのです。

「Where are you from?」得意の一言です。

でもこれが旅人の会話の始まりなんです。スペイン語圏なのに、英語で

話しかけてくる。しかもアメリカなまり。とても珍しい、というかアルゼンチンに来るまで

ずっとアメリカなまりでない独特の英語を聞いていたので、とても嬉しかった

というのもあるのです。



僕がたまたまアメリカで英語を習ったので、やっぱりアメリカ訛りが聞きやすいのです。



話した相手はイスラエルから来ている20代半ばぐらいの女性だったのですが、

会話の中で、とても興味深いことを言っていました。



「日本って、旅が楽しめるいい国だよね。私たちイスラエル人は楽しむために

旅をしているわけではないの。将来の定住の地を探すために旅をしている人

がほとんどなのよ。」



と言うのです。



どういうことなのか聞いてみると、なんだか、ショックと同時にせつなくなりました。



故郷が無くなる日

by uriba”Accidental Propaganda”on Flickr's CC



イスラエル。みなさんもよくご存知だと思うのですが、中東・西アジアの国です。

イスラエルの地(パレスチナ)に故郷を再建しよう、ユダヤ教、ユダヤ人のための

文化復興運動(ルネサンス)を興そうとするユダヤ人の近代的運動の結果、

ユダヤ人によって、紀元前のイスラエル王国にちなんだ「シオンの地」いわゆる

「パレスチナ」に建設された国家です。首都は西エルサレムですが、1950年に

イスラエルが東西を総称して宣言したものの、国連では認められませんでした。



現在では、イスラエルは専門資格を持った人材資源が豊富で、国がもつ

科学的資源や専門知識を駆使して、国際協力において重要な役割を果たし、

いくつかの分野に限定して専門化し、国際的な努力を注いていて、国の存亡に

欠かすことができない高度な民生技術・軍事技術成果を得ようと奮闘しています。



ですが、近隣の中東諸国との様々な摩擦状況、パレスチナとの関係から問題が

耐えない国なのです。



そのイスラエル人女性は、私たちの国は、いつ無くなってもおかしくないのよ。

故郷がなくなるのは寂しいけど、それが現実なの。だから、働いてお金を貯めて、

万が一の時のために、次の生活の場を探さないといけないのよ。というのです。



とても朝食の時間に聞く話ではないですが(笑)

その彼女の言葉にはとても目が覚めさせれました。



僕らって、日本ていう帰る場所があるじゃないですか?とりえず、この段階で

故郷と呼べる場所があるじゃないですか?



イスラエルがそんな状況におかれた国だというのは耳に挟んだことがありましたが、

こんなに身近に感じたのは初めてでした。

とてもせつなくなりました。



それから彼女は日本のことをねほりはほり聞いてきました。



住宅のこと、普段食べているもののこと、着ているもののこと、外国人の数、

労働のこと、文化、宗教、そして、とても念入りに聞いてきたのが、

「教育」のことでした。



イスラエルでは国を維持していくためには「教育」が最も重要だと考えるそうです。



そんなことを聞いたあとに、僕らの国ってこれからどうなるんだろう。

大丈夫なのかな?将来どうなるんだろう。

故郷が無くなる日ってあるのかな?

これからどうすればいいのかな?



といろいろ病み上がりな中、考えさせられました。



そして、今のイスラエル人が世界に向けて発信できることって、たくさん

あるような気がしました。

旅の途中で出逢った人たちから聞いた言葉は、とても心に残ります。

残るというか刻まれます。



旅にはそういう有意義なことがあるのです。








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Posted by 「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守 at 07:00 │ 【今日のトピックス】
この記事へのコメント
こんにちは、
日本、沖縄に住めて、感謝ですね。
お母さんがいる、所に帰れることが、
安心よね~
沖縄のお墓が、そうかもね~
Posted by at 2008年01月16日 16:49
宝さん
お母さんは大切です。
生きるベースなのかもしれません。
愛情をたっぷり注いであげてください。
いつか必ず親のありがたさを感じてくれるはずです。
僕も最近気がつき始めました。
今ごろです。ホントに。。。笑
Posted by 「地球一周の旅プロジェクト」@沖縄 WTPO主宰 : 松川夫婦「地球一周の旅プロジェクト」@沖縄 WTPO主宰 : 松川夫婦 at 2008年01月17日 06:10