2008年08月06日

植民地支配。賛成!?

財産か遺産か分かりませんが、 世界中のかつて植民地だった地域に美味しい

ものが残っている!という法則をうち立てた僕らの旅仲間がいます。



昔々、僕ら人類の先人たちは、植民地支配主義という考え方に都合よく流され、

他人の土地を奪い取り、そこからいろんな生産力を課すということをやっていった

時代がありました。今となってはもうすでに滅びてもいい考え方ですが、そんな

ことを考えている人たちがいたのは事実です。

でも時々、その主義の名残でこんな所でこんなに美味しいものが食べられるのか!

という出来事があります。それはタヒチのフランスパン。ラオスのサンドウィッチ。

ベトナムでもフランスパン。インドネシアのコーヒー。フィリピンのイカ墨。

インドの紅茶。メキシコのトルティーヤなどです。



植民地支配。賛成!?

by Californian Em"bagatte1"on Flickr's CC



これらのほとんどが植民地支配される前にはほとんど現地になかったものなのです。

植民地の支配を受けて持ち込まれたもの、または似たようなものから改良されたもの

なのです。不思議なことにそれぞれ持ち込まれたものは植民地支配の影響を受け

ながら独自に発展していきます。しかもどれをとってもやっぱり美味しいのです。

まさかここでこんなに美味しい物を食べられるなんて!と思ってしまうのです。

あまり期待していないからこそ、逆に美味しく感じるのかもしれません。



支配を受けたところと、そうでないところでこんなにもあからさまに違いが出るの?

と思ってしまう地域があります。それはタイとラオスの国境です。タイはこれまでの

歴史の中で大きな外国の支配を受けたことがありません。ラオスはいろんな国の侵略

にあい結果的にはフランス領インドシナ連邦に組み込まれます。

それがあの美味しい、フランスパンとコーヒーを産み出します。

さらにあれだけフランスとは気候も違っているのに、あの美味しさを維持できるのは

奇跡的です。それに比べてタイ側のパンとコーヒーと言ったらそれはそれはもうヒドい

ものです。これはタイ人の友人も認めるほどのものです。なのでタイ人認定という

ふうにしておきます。(笑)



インドネシアの例をみると、これまた面白いことが見えてきます。

オランダはかつて独特な支配スタイルをしていたと言われています。

支配という形には近かったけれども、あくまで「共同」という言葉を全面に打ち

出していました。オランダのコーヒー栽培技術を持ち込むのではなく、インドネシア

での環境で作れるコーヒー豆を品種改良し、インドネシア特有の技術と特産という形で

コーヒーを売り出したのです。それが今では世界中を巻き込むようなあの世界でも

有数のコーヒー産地となったのです。



支配されたことで産まれたもの。それがきっかけで世界規模で売れる特産品に

なったもの。その味は現地で食べると一目瞭然ならぬ一味瞭然です。

僕は植民地支配主義者ではありませんが、不思議なものです。人間がやること

っていうのはいろんなものを産み出します。歴史が自然の流れで産んだといっても

間違いないのですが、植民地支配がそれらの産物を産んだといっても言い過ぎでは

ないですよね?



さて、こんな視点から植民地支配を考えてみるとみなさんはどんな答えを出して

くれるのでしょうか?

コメントが楽しみです。









同じカテゴリー( 【今日のトピックス】)の記事
女性ひとり旅って
女性ひとり旅って(2009-05-29 07:00)

カイロ空港の秘密
カイロ空港の秘密(2009-05-28 07:00)

どこで勘定を?
どこで勘定を?(2009-05-27 07:00)

パペーテ着から学ぶ
パペーテ着から学ぶ(2009-05-26 07:00)

不思議ホテルの勧誘
不思議ホテルの勧誘(2009-05-25 07:00)


Posted by 「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守 at 07:00 │ 【今日のトピックス】