2009年03月27日

地球最後の姿

最近、観光地としての魅力に触れていないことに気がついたので、触れておきましょう。



旅をされる人はそういうのが楽しかったりするんですよね?



でも、今日はちょっと考えさせられる場所についてです。

紹介しようと思ったきっかけは、ウチの近所で行なわれている建設ラッシュです。



みなさんもよくご存知のとおり、沖縄は近年移住者が倍増しています。

海が見える物件が人気なんですね。



そこでウチの近くの高台はアパート、マンションが建ち続けています。

ただ建てばいいのですが、今まであった森を削って建ち始めているのです。



初めに言っておきますが、特定の企業や人を批判したいのでありません。

むしろそういうところに住み始めた僕らにも問題があるのでは?と思い始めているぐらい

です。

焼き物の窯元があるウチの近所。窯元のみなさんは創作活動にはやはり緑、自然が必要と

いうことで、こういう場所を選んできたに違いありません。



でも、最近どうやら様子が違ってきました。

緑が削られ、コンクリートの建物が建ち並び、創作活動では無さ過ぎるような雰囲気に

なってきたのです。

コンクリートの巨像が建ち並ぶ最近のウチの近所。



思い出した場所があります。

日本では石像が並ぶとても歴史深い場所として知られていますが、実はとてもとても

切なくなる島があるのです。



地球最後の姿

by A. www.viajar24h.com"Moais (www.viajar24h.com)-22"on Flickr's CC




そうです。

あのモアイで有名なイースター島です。



島民は、有力者である人をイメージし、その権力の象徴としてモアイを立て始めました。

巨大なモアイを運ぶためには、丸太の木が必要で、島の周辺にある木を切出し、全ては

モアイのために人の命さえも捧げたのです。



気がつくと、丸太を切ったことで木陰に生えるはずの植物が生えてきませんでした。

すると、食べ物不足に陥ります。

島には深刻な事態がやって来ます。種の絶滅です。人間の数が明らかに減っていました。

そこに追い打ちをかけるように、火山が噴火します。



これまで農作物が豊富にとれていた土地に溶岩が流れ出し、漁に出るために使っていた

海岸も溶岩で絶壁へと形を変えていきました。

残ったのは島に唯一あるビーチです。



イースター島の姿は島に到着する前に機内から現在の地球の縮図であることをはっきり

と確認できます。



権力の象徴であるモアイのために全力を注いだ人間の力、そして一時的なものばかりに

目がいって、横行した人間の欲。

まさにそのエゴがイースターを作り出したのです。



島にいくと、物価がやたらと高いことに気がつきます。

理にかなっていない経済的な仕組みが生み出した小さなインフレといっても言い過ぎ

ではない形です。



僕らはそこで、将来の地球の姿をみることになるのです。



日本からの観光客がたくさんいます。モアイを見るために訪れた人たちばかりです。

その訪れた人たちのなかに、そのモアイを見て、何人の人が涙を流すのでしょうか?



涙を流した人の分だけ、地球を救える日が近くなるのかもしれません。



もう1つのイースター観光をみなさんも是非堪能してください。











同じカテゴリー( 【今日のトピックス】)の記事
女性ひとり旅って
女性ひとり旅って(2009-05-29 07:00)

カイロ空港の秘密
カイロ空港の秘密(2009-05-28 07:00)

どこで勘定を?
どこで勘定を?(2009-05-27 07:00)

パペーテ着から学ぶ
パペーテ着から学ぶ(2009-05-26 07:00)

不思議ホテルの勧誘
不思議ホテルの勧誘(2009-05-25 07:00)


Posted by 「地球一周の旅プロジェクト」 沖縄 主宰 : 松川 守 at 07:00 │ 【今日のトピックス】